あたしの疑問に、持ち主が事故申告・・・いや、自己申告した。
「すみませーん!ヤマト君の言う通り、うっかり『煙り玉』を落としちゃった♪」
「関山!?」
「うははは!実況、実況!くしゃみに見せかけて、つーちゃんが瑞希LOVE軍団を妨害したで〜!」
「マジかテメー!?」
(凛のためにそこまでやるか!?)
〔★やっている★〕
当然、関山のやり方に非難の声が上がる。
「おい、卑怯だぞ!やめろ!やり直しだ!」
「うははは!見かねたハゲが再スタートを提案や!!」
味方の可児から。
「良信く−ん!世の中、結果がすべてだよ?」
「ウェイウェイウェイ!お前とは相性イマイチ系だけど〜わかる!結果オーライ的な♪」
「わかるかっ!俺はそんなやり方、反対だ!硬派な凛さんが、俺達がこんな勝ち方をしたと知れば、どれだけ−−−・・・!」
「『勝ち』だぁ・・・!?」
可児とは違う感じで、大河の顔が歪む。
「やり直しだ!やり直しを−!」
「情けはいるかっ!!」
「「大河!?」」
敵とはいえ、可児の正論を拒む大河。
ギョッとする悠斗達につられ、思わず口を出した。
「なに言ってんだよ!?可児の言う通りじゃねぇーか!?勝負は正々堂々とー!」
「関係ねぇよ!」
真田瑞希を慕う男は言った。
「小細工ナシでも勝つ!それが『真田瑞希派』だ!」
「どこの政治家だよ!?」
「続行だ!さっさと進めろ!進行役のカンナこの野郎ー!」
あたしに八つ当たりしながら、真田瑞希派のボスが再スタートを拒んだ。
これに他の2人も同意した。
「さすが大河・・・従うぜ。」
「秀!」
「そうだぜ!俺達は悪には屈しない!」
「悠斗・・・!」
そう言うだろうと、わかってはいた。
秀の言い分はわかるが−・・・
(悠斗、お前も世間じゃ悪だぞ?あたしもだけどさー。)
馬鹿な奴らにあきれた。
〔★カンナは冷静だった★〕


