彼は高嶺のヤンキー様(リクエスト編)




紙に書き込む姿は鬼気迫る。



「瑞希先輩の良いところは!」

「大河・・・!」



真田先輩のために、頑張るお前を見ると胸が痛い・・・



「瑞希先輩はカッコイイ、メシウマ、コーヒー美味い、良いニオイがする、ギャップ萌え・・・!」



間違えた。

頭が痛い。



(凛に文句をいう前に、爆裂団の頭として、龍星軍の総長代行として、今のオメーは、凛に文句言える姿かよ!?)



族が『ギャップ萌え』とか言うなぁぁぁ!!

トリハダ立つだろう!?



〔★ツレにドン引きしている★〕



大河に冷たい視線を送っていたら、他の奴に気づかれた。



「あ!?カンナが大河を見つめてる、だと・・・!?」

「いいや、あれはドン引きしているだけだ、悠斗。」

「けど!カンナの視線を独り占めにしてるぞ!?テメー、真田先輩一筋だろう大河!?」

「ぐああああ!?悠斗テメー、書くのを邪魔するなぁぁあ!!しゃべるな!しゃべる暇あるなら、集中して書け!!書け!!爆裂団の頭命令、龍星軍総長代行命令だ!!」

「大河が1番うっせぇよ!」

「なんか言ったか!?」

「なんでもねぇよ!そうだろう、悠斗?」



被害を抑えるために冷静な秀が仲裁する。

これに頭ではわかっている悠斗が、シブシブ話をあわせる。



「へいへい!わかってますよ〜!書いてるよ!」

「返事は良い!凛道よりも多く書けよ!?」

「へいへー・・・!」

「へーくちゅん♪」



ボンっ!!!



「うおー!?」

「な、なんだよこれ!?」



ぶりっ子みたいなくしゃみがした。

その直後、突然発生した音と煙りで周りが見えなくなる。



「誰だ!?奇襲か!?それとも誰かのタバコの不始末か!?」

「うははは!大丈夫や、カンナは−ん!」



警戒するあたしに、姿が見えない関西人が言った。



「煙り玉や!うははは!」

「煙り玉ぁ!!?」

(なんで花火が出てくるんだよ!?)



〔★しかも室内だ★〕