「3回目も、4回目も……これからずっと砂川くんがいい」
「……っ、うん、俺もそう思ってる」
そのまま暫く見つめ合っていれば、堪らない気持ちになって。
こつん、と額をぶつけ合わせた。
桜庭さんの瞳には俺の姿がうつっていて、
きっと俺の瞳には桜庭さんがうつっている。
ドオン、と一際大きな音が響いて、最後の花火が窓の外を彩った。
カラフルなひかりが図書室に差し込んで、
ちかちかと視界が瞬く。
─────桜庭さんと出逢ってから、なんでもない日常がカラフルに色づいて、きらきらとひかりを放ちはじめたんだ。
その眩いまでのひかりを、
この先も追いかけていきたいと思う。
もちろん、桜庭さんと。
そんな俺の心の内を知ってか知らずか、
花火の音が止んだふたりきりの空間で
僅かに身じろいだ彼女が。
「今、すごく、しあわせだなって思った」
はにかんで、幸せそうに小さな声で囁くから。
俺も、と頷いて
込み上げてくるいとしさと、溢れんばかりの幸せを噛み締めた。
Truly end.



