タップして確認すると、買い忘れたものがないかを確認するための買い物リストと、それから。
「暗くなる前に気をつけて帰れよ、だって」
恭ちゃんとのトーク画面を砂川くんに見せる。気をつけて帰れよ、なんてもう高校生にもなるのに。
「ほんと、いつまでも過保護なんだから」
困っちゃうね、と苦笑しながら砂川くんを見上げた。
そして、僅かな違和感に気づく。
……砂川くんが、心做しか不機嫌?
あからさまに表情に出ているわけじゃない。
でも、纏っている空気がいつもより若干冷たいというか────不機嫌オーラが出ている、というか。
つい先ほどまでは普通だったのに、この短時間で何があったというのだろうか。
「砂川くん……?」
そっと名前を呼ぶと、砂川くんははっとして口を開いた。
「ごめん、ぼーっとしてた」
砂川くんはそう言うけれど、ほんとうにそうなのかな。
ぼーっとしていた、というよりは考えごとをしていたように見えたのは、気のせい?
そう思ったけれど、口にはしなかった。
「そろそろ帰ろっか、日が沈む前に」
そんな私に砂川くんが言う。
たしかに、もうそろそろ帰る時間。
「……そうだね」



