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「ただいま」
学校が終わって、いつも通り帰宅。
私の『ただいま』に返事をするのは普段ならお母さんなんだけど、今日は違った。
「おー、おかえりー」
「……!? 恭ちゃん!」
リビングからひょこ、と顔を覗かせて私に『おかえり』と返したのは恭ちゃんで。
驚く私に状況を説明したのはキッチンにいたお母さんだった。
「恭介くんがね、お豆腐持ってきてくれたのよ~。お義兄さんとこの豆腐、美味しいから嬉しいわ」
なるほど、恭ちゃんがここにいる理由は理解した。
恭ちゃんのお母さんは、私のお母さんのお姉さん。
つまり恭ちゃんは私のお母さんにとって甥っ子で──── さしずめ、私の従兄である。
そんな恭ちゃんは昔からよく、おじさんたちが作っている豆腐を私の家にもおすそわけに来てくれるんだ。
今ここにいるのも、そういうこと。
私も恭ちゃんとこの豆腐は好きだから、純粋に嬉しい。
そう思ったとき、洗濯機の終了音が聞こえてきて。
「あら、洗濯物干してこなくっちゃ」
それにいち早く反応したお母さんが、リビングからいそいそと出て行った。
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「ただいま」
学校が終わって、いつも通り帰宅。
私の『ただいま』に返事をするのは普段ならお母さんなんだけど、今日は違った。
「おー、おかえりー」
「……!? 恭ちゃん!」
リビングからひょこ、と顔を覗かせて私に『おかえり』と返したのは恭ちゃんで。
驚く私に状況を説明したのはキッチンにいたお母さんだった。
「恭介くんがね、お豆腐持ってきてくれたのよ~。お義兄さんとこの豆腐、美味しいから嬉しいわ」
なるほど、恭ちゃんがここにいる理由は理解した。
恭ちゃんのお母さんは、私のお母さんのお姉さん。
つまり恭ちゃんは私のお母さんにとって甥っ子で──── さしずめ、私の従兄である。
そんな恭ちゃんは昔からよく、おじさんたちが作っている豆腐を私の家にもおすそわけに来てくれるんだ。
今ここにいるのも、そういうこと。
私も恭ちゃんとこの豆腐は好きだから、純粋に嬉しい。
そう思ったとき、洗濯機の終了音が聞こえてきて。
「あら、洗濯物干してこなくっちゃ」
それにいち早く反応したお母さんが、リビングからいそいそと出て行った。



