文化祭で大成功し、勢い付いたGeometric unionは、校外での活動も増えた。
「次は県総合文化祭でのライブだ。曲で何か意見ある人?」
「特になし。勝手に決めといてくれ」
つまらなさそうにする照先は、家から持ってきたマフィンを食べ始めた。
「照先、思いきり手抜くつもりだな?そんなんだからモテないんだよ。あっ、ベースだからというのもあるか」
「ベース馬鹿にすんな!」
照先が守築に掴みかかった。
ライブ以外ではいつもこうだ。
「指が痛いのでキーボードがしんどくないやつ……」
鈴城が手をぶらぶらさせる。
「先生も見に来るから、この前のような歌詞は良くないよね」
永田と照先に任せると、たまにとんでもない歌詞が入っていたりする。
僕がそう言うと永田は、無難な感じにするか、と呟いた。
反対意見も無く、今回はスムーズに決まった。
部活終了後に鍵をかけていると、後ろから視線を感じた。
鍵が閉まったことを確認し、振り向くと、一年生の女子が三人並んでいた。
「あの……これ……」
差し出された可愛い封筒を受けとると、ぴゃーっと走り去っていった。
最近ファンレターというものを貰えるようになった。もらったら、いつでも読めるように、大事に箱にしまっている。
三枚……一人一枚ずつ書いてくれたのか。綺麗な字だな……。
家まで待ちきれず、歩きながら読んでしまう。
こうやって感想を伝えてくれるとモチベーションが上がる。練習前に読み返すこともあった。
「次は県総合文化祭でのライブだ。曲で何か意見ある人?」
「特になし。勝手に決めといてくれ」
つまらなさそうにする照先は、家から持ってきたマフィンを食べ始めた。
「照先、思いきり手抜くつもりだな?そんなんだからモテないんだよ。あっ、ベースだからというのもあるか」
「ベース馬鹿にすんな!」
照先が守築に掴みかかった。
ライブ以外ではいつもこうだ。
「指が痛いのでキーボードがしんどくないやつ……」
鈴城が手をぶらぶらさせる。
「先生も見に来るから、この前のような歌詞は良くないよね」
永田と照先に任せると、たまにとんでもない歌詞が入っていたりする。
僕がそう言うと永田は、無難な感じにするか、と呟いた。
反対意見も無く、今回はスムーズに決まった。
部活終了後に鍵をかけていると、後ろから視線を感じた。
鍵が閉まったことを確認し、振り向くと、一年生の女子が三人並んでいた。
「あの……これ……」
差し出された可愛い封筒を受けとると、ぴゃーっと走り去っていった。
最近ファンレターというものを貰えるようになった。もらったら、いつでも読めるように、大事に箱にしまっている。
三枚……一人一枚ずつ書いてくれたのか。綺麗な字だな……。
家まで待ちきれず、歩きながら読んでしまう。
こうやって感想を伝えてくれるとモチベーションが上がる。練習前に読み返すこともあった。


