「これなんて、いいんじゃない?」
放課後、原宿、竹下通り。
マリの一言に幸田さんの顔が青くなった。ロリータ服の専門店でピンクのフリフリなワンピースを勧められたからだ。
「でもさー、」
私がここで初めて口を開く。
「こんなんより、パーカーとかリボンとか、制服に組み合わせられるのがいいんじゃない?」
助け舟?そんなもの出すわけないじゃない。
「あー!なるなる!確かに、ワンピは学校じゃ着れないもんねー!」
だって私もこの状況を楽しんでるんだから。
「そうね。ソノの言う通りだわ。」
マリが意表を突かれたような表情で、ポンっと手を叩いた。
「ねぇー!こんなのどぉー!!?」
カヨとリサが店の奥から駆けてくる。
カヨの手にはファンシーなパステルピンクのパーカーで、フード部分には猫の耳が付いていた。
対してリサはふわふわで可愛らしい刺繍が施されたレースが裾から覗くパニエと、リボンがかかとから上まで縫い付けられ、てっぺんで結ばれたようなデザインの白の靴下。


