教室では朝から幸田さんを遠巻きに見る人が絶えず、他クラスからも覗かれていた。
当の本人は俯き、何も言わず、ただ石のように席に座っている。
私もその姿を眺めていた。
「ねぇマリ、どうすんの?」
「ん?どうするって、なにが?」
「あれ、片付けなきゃ。」
言いながら幸田さんを指差した。
マリはそれを一瞥して、あぁ、と呟いた。そしてふっと笑う。
「委員長か先生がなんとかするでしょう。もう飽きた。私はなにもしないわ。」
「あっそう。」
マリのおもちゃにされて、ご愁傷様。
幸田さんは朝のHR後、職員室に呼ばれた。
でもそのまた後呼ばれたのはマリだった。


