支払いは、どうするんだろう?
幸田さんが払えるの?この金額。正直学生がパッと出せる額じゃない。
「私が出すわ。だから、大切に着てね。」
優雅に微笑むマリ。
幸田さんの顔面蒼白は変わらなかった。
マリに買ってもらったものを、着ていかないわけにはいかない。
なるほど、マリはそうやって、
人を殺すのか。
権力と言う名の凶器で、無作為に選んだ者を傷つける。気がついたら、その者が息絶えている。そんなことを、この子は何度繰り返してきたんだろう。
「はい。」
その容姿に似合わないピンクの紙袋を掲げて、俯いたまま幸田さんが呟いた。
翌日、幸田さんはちゃんとその服を着て登校した。


