翔side
さくらが電話したいって言ってきた。
向こうから言ってくるなんてなかなかないこと。
「もしもし、翔?」
ああ、愛おしい声。
「うん、俺以外に誰が出るんだよ」
「か、ける。私ね、気づいちゃったかもしれないの」
「ん、何を?」
「やっぱりたっくんがす、き。」
「やーっと気づいたのか、自分の気持ちに。さくらはずーっと幼馴染くんのこと考えてるって分かってた。けど俺のこと見てくれたらいいなってその一心だった。」
「翔...ありがとう。本当に本当に優しくしてくれて。楽しかったよ、素敵な人見つけてね。ばいばい」
「あ、一言だけ幼馴染くんに言っておいて?さくらのこと泣かせたら奪い返すからねって、幸せにな、ばいばい。」
俺は初めて恋をして初めて失恋した。
愛おしかったやつを手放すなんて
あー情けねえ。
素敵な人なんてお前以外誰がいるんだよ...
でもありがとなさくら。
