「よし、じゃあ隣のヤツとペアワークな。お互いのいいところ5つずつ言い合う。他者理解だからな、あとでそれぞれ聞くからやらないはなしだからな、はじめ!」
いやいや、先生
そんな鬼畜な....
一向にこっち見てくれないし。
あーもう、いいよ、こっちから言えばいいんでしょ!!!
「優しい、ムードメーカー、笑顔、何でもできちゃう、ずるい...。」
その瞬間たっくんが初めてこっちを見た。
「ずるいってなんだよ」
そんなのたっくんが一番分かってるでしょ。
「明るい、色白、人気者、可愛い、ずるいくらい他人を虜にしちゃうとこ」
「お前のが十分ずるいからな」
「おーい、じゃあ発表してもらうぞー!ここの席のやつから~」
え、私たち最後じゃん。
「トリ決めてくれよ、高橋下川」
「下川くんはムードメーカーだと思います」
「高橋さんはずるいくらい他人を虜にしちゃうところだと思います」
「きゃーーーーー」
クラス中からそんな悲鳴が。
隣のたっくん顔真っ赤なんだけど。
