『おやすみ』

とだけ送られてきたので私も

『おやすみ』

と、返した。
すぐに既読がついたが返信は来なかった。

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その日はアラームが知らせるよりも早く起きた。

私はこれから鳴る予定のアラームを切り、部屋を出た。
まだ日が出ていなくて少し暗い。

「今日はオムレツも作ろうかな」

私は顔と歯を洗ってから静かに台所に立ち、冷蔵庫を開けた。

「たまご、バター…いや、マヨネーズにしよ。あ、ヨーグルトあったかな…?」

たまごを白身と黄身にわけて混ぜるとフワフワになる。

白身はメレンゲを作る様に、黄身は混ぜすぎず。
混ぜたら黄身と白身を混ぜて更にヨーグルトとマヨネーズを入れる。

「あ、火つけなきゃ」

中火にしてフライパンに流し込む。

最初は少し固まるのを待つ。
固まってきたら端に寄せて形を作る。

火をとめて、乳白色の平たい皿にのせる。

オムライスを作った気分になって危うく包丁を入れそうになる。

次はオムライスを忘れて要領よく作る。

お父さんとお母さん、そして私の分のオムレツを作り終えた時に日が出ていた。

「あっ…」

そしてパンを焼き忘れていた事に気づく。

慌ててパンを焼いていたら、私の騒がしさに目を覚ましたのかお父さんとお母さんが起きてきた。

「ごめん、起こした…?」

2人とも瞼が重そうだった。

「いや、今日は2人とも早く起きようと思ってたから…大丈夫。」

私に気を使っているのはすぐ分かった。
2人がはやく起きる日は必ず前日の夜に私に知らせる。

「ごめんね、朝ごはんできたよ。パンも焼けたし。」

私がそう言うと2人は席についた。
そして私もフワフワのオムレツにスプーンを入れた。