とりあえず何かあったわけではないらしい
ホッと肩の力が抜ける



「分かった。どこにいる?」



「それが、“ハイドさんなら分かる”と言っているんですが、詳しくはどこに行ったかわからなくて」



俺なら分かる…か



「ありがとう。もう戻っていいよ」



「はい、失礼します!」



………まさか、

何か彼女の中で変化が起きているのか



少しずつ何かの記憶が戻ってきていて、それを彼女は必死に理解しようとしている

何だか胸が落ち着かない



俺は彼女との思い出の場所へ向かった