「ええ。あってるわ

ただ、ここにきたのは私ではなくハイドの魔法よ。言ったでしょう?私には魔力がないと」



「ハイドさん…?
でも、ハイドさんは離れたところにいたし、そもそも詠唱だって…」



っ!、そうだ詠唱!

おれは詠唱を聞いていない!



普通、どんなに強い魔法士だろうと魔法を使う際は必ず詠唱をしないと魔法は使えない

詠唱はいわば魔法陣の代わりのようなもの
詠唱を詠むことによって魔力が込められていく



授業で神話の話をしていたとき、神の何人かは“無詠唱魔法”、つまり何も詠まなくても自由に魔法を使うことができたという話を聞いたことがあるけど…