重い瞼をゆっくりと上げると、沈下していた意識が徐々に目覚め、視界がハッキリしてくる。そして、そこに見た者は……。
「上条皐月さん!」
エッ、なぜ? ここはどこ?
「混乱しているみたいね。当然だわ。私だって驚いたもの、勝利が冬夏ちゃんをお姫様抱っこして戻ってくるんだもの」
……今、何と言った? お姫様抱っこ? 漫画とかドラマにある、アレ?
「新郎が! 我が家に! 新妻を! 抱いて入ってきたのかと思っちゃった」
とても無邪気な言い方だが……私はそれどころではない!
嘘でしょう! 私の身に、そんなことがリアルにあって堪るもんですか!
「あっ、言い忘れていたけど、ここは上条家の本宅。冬夏ちゃんも、昔、一度来たことがあるでしょう」
あのパーティーのことだ。
「普段は主人と私、そして、勝利の妹、葉月だけなの。ほら、勝利はあちこち飛び回っているから、ここには月の半分もいないのよ」
「で、久々に帰ってきたら」とニシャリと皐月さんが口角を上げる。
「お嫁ちゃんと一緒に! じゃない。本当、驚いちゃったわぁ」
と言いながら、メチャクチャ嬉しそうだ。
「上条皐月さん!」
エッ、なぜ? ここはどこ?
「混乱しているみたいね。当然だわ。私だって驚いたもの、勝利が冬夏ちゃんをお姫様抱っこして戻ってくるんだもの」
……今、何と言った? お姫様抱っこ? 漫画とかドラマにある、アレ?
「新郎が! 我が家に! 新妻を! 抱いて入ってきたのかと思っちゃった」
とても無邪気な言い方だが……私はそれどころではない!
嘘でしょう! 私の身に、そんなことがリアルにあって堪るもんですか!
「あっ、言い忘れていたけど、ここは上条家の本宅。冬夏ちゃんも、昔、一度来たことがあるでしょう」
あのパーティーのことだ。
「普段は主人と私、そして、勝利の妹、葉月だけなの。ほら、勝利はあちこち飛び回っているから、ここには月の半分もいないのよ」
「で、久々に帰ってきたら」とニシャリと皐月さんが口角を上げる。
「お嫁ちゃんと一緒に! じゃない。本当、驚いちゃったわぁ」
と言いながら、メチャクチャ嬉しそうだ。


