「だが、素直さは君の利点であり欠点でもある。富豪になりたいのなら、それを使い分ける術を身に付けるべきだ」
どういう意味だ?
「好きも嫌いも好きのうち、と言う言葉があるだろう。彼女はそれだ」
それだ、と断言しながら、上条勝利がギュッと私の肩を握る。
これは反抗するな、という合図だろうか……。
「ああ、なるほど! そうだったのですね」
こらこら山下! ここで素直に納得するでない!
しかし、ここで言葉を挟むわけにはいかない。
仕方が無いので大人しく、されるがままになっていると、マダム京極がホホホと笑い出す。
「それにしても、天下の上条勝利が、か弱き女性に振り回される姿、かなりシュールですわ。長生きはするものですね」
「か弱い?」と上条勝利がクッと片唇を上げる。
「か弱くはないと思いますよ。彼女、かなりシッカリ物申しますよ」
申しても、聞き届けてくれなければ言わないのと同じだ!
心の中でフンと鼻を鳴らす。
「ということで、会場に残って下さった皆様に一言。僕を狙っていた皆様はもう狙えなくなりました。僕は彼女のモノですから」
どういう意味だ?
「好きも嫌いも好きのうち、と言う言葉があるだろう。彼女はそれだ」
それだ、と断言しながら、上条勝利がギュッと私の肩を握る。
これは反抗するな、という合図だろうか……。
「ああ、なるほど! そうだったのですね」
こらこら山下! ここで素直に納得するでない!
しかし、ここで言葉を挟むわけにはいかない。
仕方が無いので大人しく、されるがままになっていると、マダム京極がホホホと笑い出す。
「それにしても、天下の上条勝利が、か弱き女性に振り回される姿、かなりシュールですわ。長生きはするものですね」
「か弱い?」と上条勝利がクッと片唇を上げる。
「か弱くはないと思いますよ。彼女、かなりシッカリ物申しますよ」
申しても、聞き届けてくれなければ言わないのと同じだ!
心の中でフンと鼻を鳴らす。
「ということで、会場に残って下さった皆様に一言。僕を狙っていた皆様はもう狙えなくなりました。僕は彼女のモノですから」


