「上条勝利さん、貴方、へそ曲がりとか言われませんか?」
思わず口に出してしまう。
「失敬な奴だな」
そうよ、と言うように、怜華嬢と美麗嬢が揃って振り向き私を睨む。怖っ!
「僕は言い訳をするのもしないのも、君次第だ、と言っているのだ。言い訳次第では、君に都合の良い展開になるやもしれない。まぁ、逆もあり得るがな」
「……というように」と上条勝利が会場を見渡す。
「人間は様々な場面で、瞬時に『選択』を迫られることが多々ある。瞬時というのは『一瞬』で、ということだ」
あれ? 私の話をしていたんじゃないの? セミナーに戻っている。
「ハイ!」と芦屋君が手を上げる。
彼は今日も元気だ。
「僕、常々、父から言われていることがあります。運と機会を逃さないよう、即断即決の癖を付けておけと。それに似たことですよね?」
「流石、父君だ。その通り。先日ちょっと登場した富裕層ピラミッドだが、階層が上がるほど選択する事柄増える。だから時間を掛けていると好機も幸運も逃す。故に、富豪は皆、即断即決だ」
「でも」と巴女史が手を上げ言う。
「即断即決より熟考した方が……」
「いいのでは、と思うのが庶民思考だ」
上条勝利が片唇を上げ言う。
思わず口に出してしまう。
「失敬な奴だな」
そうよ、と言うように、怜華嬢と美麗嬢が揃って振り向き私を睨む。怖っ!
「僕は言い訳をするのもしないのも、君次第だ、と言っているのだ。言い訳次第では、君に都合の良い展開になるやもしれない。まぁ、逆もあり得るがな」
「……というように」と上条勝利が会場を見渡す。
「人間は様々な場面で、瞬時に『選択』を迫られることが多々ある。瞬時というのは『一瞬』で、ということだ」
あれ? 私の話をしていたんじゃないの? セミナーに戻っている。
「ハイ!」と芦屋君が手を上げる。
彼は今日も元気だ。
「僕、常々、父から言われていることがあります。運と機会を逃さないよう、即断即決の癖を付けておけと。それに似たことですよね?」
「流石、父君だ。その通り。先日ちょっと登場した富裕層ピラミッドだが、階層が上がるほど選択する事柄増える。だから時間を掛けていると好機も幸運も逃す。故に、富豪は皆、即断即決だ」
「でも」と巴女史が手を上げ言う。
「即断即決より熟考した方が……」
「いいのでは、と思うのが庶民思考だ」
上条勝利が片唇を上げ言う。


