「私の名は京極万里子(きょうごくまりこ)。既に還暦を迎えております。このセミナーに伺ったのは、二つの好奇心からですの」
フッと口元を綻ばせ、人差し指を立てる。
「一つは、噂の上条勝利氏という方がどんな方なのか知るため」
「もう一つは」と続いて中指を立てる。
「タイトルにある『富豪への道』とは何ぞや、という疑問を解くため」
また新たなキャラクターが登場した。まるで女探偵だ。
それにしても、シルバーに輝く髪も、差し出された指の爪も、実に美しく手入れされている。身に付けている物も、高価そうだが品のある物ばかりだ。きっと良家の奥様に違いない。
「とても素敵な年の取り方をされていますね。憧れます」
眼鏡女史が尊敬の眼差しをマダム京極に向ける。
「私は巴明日香(ともえあすか)と申します。おそらく、下条さんよりももっと年上だと思います」
イヤイヤ、ここで私の年のことを持ち出さなくても……。
「先ほど頂いた、夢のアイディアをヒントに、思いを現実にしたいと思います。皆さん、よろしくお願いします」
フッと口元を綻ばせ、人差し指を立てる。
「一つは、噂の上条勝利氏という方がどんな方なのか知るため」
「もう一つは」と続いて中指を立てる。
「タイトルにある『富豪への道』とは何ぞや、という疑問を解くため」
また新たなキャラクターが登場した。まるで女探偵だ。
それにしても、シルバーに輝く髪も、差し出された指の爪も、実に美しく手入れされている。身に付けている物も、高価そうだが品のある物ばかりだ。きっと良家の奥様に違いない。
「とても素敵な年の取り方をされていますね。憧れます」
眼鏡女史が尊敬の眼差しをマダム京極に向ける。
「私は巴明日香(ともえあすか)と申します。おそらく、下条さんよりももっと年上だと思います」
イヤイヤ、ここで私の年のことを持ち出さなくても……。
「先ほど頂いた、夢のアイディアをヒントに、思いを現実にしたいと思います。皆さん、よろしくお願いします」


