年下彼氏



停めてる亮介の自転車のカゴから自分の荷物を取り出す。

私のなんの前置きもない行動に亮介が首を傾げた。


「帰る?」


問いかけに一呼吸おいて、かばんを抱えて足もとだけを見て、私は独り言みたいに呟く。


「今井先輩のこと、まだ好きなの・・・」


言葉にすると急に現実味を感じる。

たった一言の重さに、ため息が出る。


亮介の顔は見れない。

ただでさえ罪悪感で胸が痛いのに、こんな話聞いた後にこんなこと言うなんて、ひどいと思う。