「美奈子じゃなくて、佐藤先輩」 「あ、そうだった」 「亮介、私言ったよね好きにはならないよって。亮介はそれで1年間こんな関係でいいの?」 真紀はいいんじゃない?って言うけど、やっぱり罪悪感はある。 「・・・佐藤先輩をさ、俺は1年間見てきたんだよ。先輩は、今井先輩ばっかり見てたから気付かなかったと思うけどさ」 亮介が急に話しだした。 いつもとは違う、なんだか諦めたような笑い方で話す亮介に、少しだけ胸が痛む。