「遅かったねー」 見つからないようにしてるはずなのに、なぜか亮介はいつも下駄箱で待ってる。 こいつ、どこで見てんのかな・・・。 「さっき何話してたのー?」 「さっきっていつ?」 「部活中に真紀さんと」 「普通の話だよ」 「ふーん。あ、俺チャリだから送ろうか?もう暗いし」 どんだけ冷たくしても堪える様子なんてなく、毎日毎日犬みたいに私のとこに来る。 「ほんとにしつこいね」 「だから言ったじゃん。好きにしなって言ったの美奈子だし」