「それって無理矢理・・・ってこと?」
「・・・そう」
私の答えに亮介の顔が辛そうに歪む。
「だから最初に言ったの。生理的に無理じゃなければ誰とでも出来るって。それに、その行為に幸せを求めてないから別に重要だとも思ってないし」
私にとってあれは、愛を確かめるようなものではなく、ひたすら耐えるだけのもの。
得るものは、嫌悪感と痛みだけ。
「何度も殴られて、無理矢理されて。それでも我慢してた。ばかだったな・・・」
おかげで、恋とか愛とか、そんなのほんとにあるのかな、信じられるものなのかな、・・・なんて冷めたこと思ってたし。
だから、そんな私が今井先輩を好きになったのは、本当に奇跡的。
それから亮介に出会って、恋とか愛とか、あるのかも、信じてもいいのかも、って思うことができて。
・・・我慢してた涙が溢れた。

