「今井先輩のこと考えてるでしょ」 びっくりして真紀を見る。 なんでわかるんだろ・・・。 「なんでわかるの?」 「だいたいね。美奈子、一人より二人のほうがいいこともあるってことは覚えといて」 「やけに亮介の味方するよね。なんで?」 聞けば、うーんと悩んで一言。 「なんとなく」 それだけ言うと真紀は飛んできたファールボールを掴んでグラウンドの亮介に向かって投げた。 もちろん、届くはずもなくだいぶ手前で落ちたけど。 なんとなく、か。 真紀の勘はよく当たるんだよな・・・。