突如ガチャリという音とともに大きく扉が開いた―――。
「お、亮介・・・、ただいま!帰ったぞ〜!!」
場にふさわしくない陽気な声。
抱き合ったまま凍り付く亮介と私・・・。
そして現場を目撃した亮介のお父さん。
「美奈子ちゃんも来てたのか〜、ふたりともただいまっ!」
何を思ったのか、亮介パパは、抱き合う私達ごと、ただいまのハグをした。
「やめろ、気色悪い・・・!」
「失礼な息子だな。美奈子ちゃん、ただいま」
「え、あっ、・・・おかえりなさい」
「はい、ただいま。ところでこれは事前?事後?」
「・・・・えぇっ!?」
「・・・っ!うるせぇよ!離せ!特に美奈子を!!」
「嫉妬か?男の嫉妬は醜いぞ、亮介」
「うるせぇ!!」

