「ここで待ってて」
「うん」
案内された家の、玄関で上がらずにそのまま待つ。
上げてくれないのかな、なんて少しひがみっぽく思ってしまう。
亮介が何かをひっくり返したり、ガサガサと何かを探してる音がする。
やっぱ男の子だし、汚いのかな?
玄関には、星空やオーロラの写真、数枚が飾ってあった。
・・・ほんとにここで、亮介が暮らしているのかと思うと少しだけそわそわする。
なんとなく、落ち着かないような。
「ごめん、あった」
渡されたのは、小さな箱。
きちんとラッピングされた、緑の箱。
「開けてもいい?」
「どーぞ」

