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「あのカフェには、どうして連れてきてくれたの?」
送られる道すがら、ふと思ったことを口にした。
「うち以外に親父の写真あるの、あそこぐらいだから。うち来たらあるけど、美奈子をうちに上げといて、何もしないでいられるかちょっと自信ないし・・・」
真面目に葛藤してるらしい亮介の表情を見て、思わず吹き出した。
何が可笑しいんだと言いたげにこっちを見てくる亮介の顔も、なんだか年下らしくて可愛い。
年下らしいところも、やっぱりちゃんとあるんだよね。
「ありがとね。写真見れて良かった」
「どういたしまして。あ、あと、忘れる前に渡しとくよ」
なんだろ?と少しだけワクワクしながら、ポケットを探る亮介を見守る。
右のポケット、左のポケット、それからバック。
・・・ん?もしかして。
「ごめん、うちに忘れた、かも・・・」

