「あと一押しか・・・」

「真紀?なんか余計なこと考えてない?」

「うん?美奈子のためを思ってるだけだよ」


にっこり笑って言う真紀に若干の不安を覚える。

・・・大丈夫かなぁ。



「あ。真紀、私ちょっと亮介待ってみるから先帰って?」

「え!待つの!?」

「うん、ちょっと」

「そっか、へぇ。・・・うんそうね、じゃあお邪魔にならないうちに帰るね」


一緒でも、邪魔なんてことないんだけど。

ひらひらと楽しそうに手を振る真紀が帰って行ってから、玄関のベンチに腰を下ろした。


待つのって、こんな感じなのか・・・。