グラウンドの遠くの方で、亮介と沢藤が何か話ながら走ってる。

沢藤がペース上げて、亮介が何か叫びながら追いかけて。

何してんだろ・・・。


思わずくすりと笑う。



「ねぇ、それ、自覚なし?」



突然の真紀の声に驚いて振り向く。

勝ち誇ったような顔をした真紀と目があった。



「え、自覚?なんの?」

「知らない間に亮介を見てたり、探しちゃったりしてるみたいだけど?」