年下彼氏




だからって別に距離が近づいたわけじゃないかもしれない。

合宿の間も、期待していた関係にはなれなかった。

美奈子との関係は何も変わっていないのに、想いだけは強くなった。



諦めるなんてことは、やっぱり選択肢には入らない。


何がなんでも手に入れる・・・。





「好きだよ」


呟けばめんどくさそうな美奈子の顔。

今のはわりとマジなんだけども。


「はいはい、ありがと」



適当に返事をする美奈子に苦笑する。

今は、まだそれでもいいけど。


雪が降る頃までには、こっちを向かせて、同じ言葉を言わせたいんだ。