年下彼氏




土をならしたグラウンドを横切らないように・・・っていうのを口実にして、部活棟までグラウンドをぐるりと周って遠回りするコースを歩いた。


途中手を繋ごうかと提案したけれどあっさりきっぱりと断られた。




「・・・いいお父さんだね」

「え?あぁ、まぁ変わってるけど悪くはないかな」

「亮介が前向きな理由がわかった気がする」



美奈子が笑って言う。



そんな顔もするんだな。

心から楽しいって感じてるような笑った顔。

今井先輩を見てる時とは、少し違う。

真紀さんといる時みたいに、美奈子が自然体でいることがわかった。