年下彼氏




「着いたらメール入れておくから」

「それまでには携帯充電しとくよ」



最後まで美奈子の写真を撮らせてもらえないのを残念そうにしながら、大荷物を転がして親父は帰っていった。


緊張していたのか隣で美奈子がため息をつく。



「邪魔されちゃったけど、せっかくだからキスしとく?」


軽いノリで聞けば、美奈子が限りなく嫌そうな顔をする。

そうそう、そんな感じが美奈子らしい。


「しつこい。・・・てゆうか、お母さんは?誰か家族の人に伝えておけば、わざわざ亮介に言いにこなくても良かったんじゃない?」



・・・うん、まぁ普通はね。

“お母さん”とかに言っておけば、いいだろうね。