年下彼氏



***



「強くなったよなー、いや1年の時から強かったから後任にしたんだけどさ」



とても仲のいい先輩後輩風の、やたら青春じみたキャッチボールが始まってしまってからだいぶ経った。


そろそろ疲れたんですけど、とも言えず健気な後輩はもちろん尊敬する先輩に付き合う。


本題になかなか入れないかのような、とりとめのない普通の会話ばかり。



・・・なんか話したいことでもあるのか?




「それじゃ、これでラスト。思い切り投げろよー」



思い切り?といささかの疑問を残したが、そのまま振りかぶって言われた通り思い切り投げる。


バシン、といい音がする。