年下彼氏



「あんまり言いたくないから、携帯充電してメール見て。そしたらわかるから」



言葉少なにそれだけ言うと、美奈子はまた顔を伏せた。

いつの間にか花火は終わっていて、煙りに少し霞んだ夜空が見えていた。


あぁ、そういえば・・・。

抱き抱えた美奈子の背に手を回して抱き締める。

美奈子のことを好きだと気付いてから、誰かを抱いたことなかったな・・・。



昼間の熱を吸ったコンクリートがこんな時間になっても、まだ熱い。

それよりも美奈子の体温の方が、少しだけ高くて・・・。

真夏には少し熱いぐらいの美奈子その体温を感じたくて、きつく抱き締め直した。


抵抗は、なかった。