ぼそぼそと顔を俯けたまま美奈子がしゃべる。 気の強い・・・じゃなくて、しっかりものの美奈子らしくない行動だ。 「なんかあった?」 「別に何も」 これは確実に何かあったな・・・。 「・・・じゃあさっき何か言った?」 「聞こえてなかったの?!」 がばっと顔を上げた美奈子にまじまじと見つめられる。 正直、お年頃の男の子としては押し倒されてキスされて乗っかられたままってゆーのは、少しばかり都合が悪い。 さらに覗き込まれたから、もっと都合が悪い。 ・・・近いんだって。