男嫌いな僕と新撰組。



「で、では……!」


とまだ顔を赤らめている店員は慌てながら、もう一度会釈したと思ったら……

え、動かないんだけど…


しかも、僕のことじろじろ見過ぎじゃないですか……

え、僕の顔なんかついてる?



『えと、僕の顔なんか付いてます?』


「えっ?!…あっ…すみません…っ」


『ふふ、いいですよ。僕かわいい人に見られるのは嬉しいです』


「〜〜〜っ!?……あぁ…っ…あぅ…えと…あの、……わ、私はこれで…っ」

と慌てて去っていくその背中が
予想外に早く遠ざかったので、呆気にとられながらも慌てて返事する。


『……え、あ…はい……?』


……。


なんかすごく顔赤かったんだけど。

……最初はその反応かわいいなとか面白くて見てたし

それに、僕の顔に見惚れているのも丸わかりだった。

けど今は、「なんか不思議な人だった」という変なイメージになってしまった。

まあ、もう会わないと思うからいいけど

はあ…大きな深いため息を吐き、目の前に座っているだろう彼の姿を視界に入れた。



「……おまえ……いつか捕まりそう」


心配しているような、引いているようなそんな表情を浮かべている目の前の彼に流唯は眉間のしわを寄せる。

……むかつく。


『ねえ、それってどういう意味?それに僕が捕まったらどうするの?きみも殺人犯として捕まって、死刑になるってことだよ?』


「なんで俺も捕まらなきゃいけねぇんだよ!?てかなぜ死刑?!そんなにおまえは俺に死んで欲しいのかよ!俺泣くぞ?!そろそろ泣くぞ?!』



あー、うざい。死ねばいいのに



「だーからっ!聞こえてるつーのっ」


暫くして、おまえは悪魔かよぉお!!という泣き声にも似た怒声がその店に響き渡った