その声は意外と近くから。

……棘があって、生意気な、僕に似た感じで話す声……山﨑さんだ


しかも、僕の首のあたりにクナイが

しっかりと力が加えられる

てか、速すぎる…多分、僕のことは広間に出てからずっと見張られてる。もちろん命令は土方さん

……部外者、だもんね……


「っ烝くん!だめだよ!」


「藤堂さんはだまっててください」


「……っわ、わかった」


冷たい視線に押し黙る藤堂さん

…………ツー…と背中に汗が流れる

こんなの、はじめてかもしんない

だれかに責められても、その人には勝てる自信があったから。力では無理。だけど、言葉なら…勝てた。

でも、いま僕にクナイを向けてる人は忍。

人の表情や言動に関してはここの人たちの中では一番敏感のはずだ

そんな人にはー…勝てない

わかってるからこその恐怖。


『……っ』


近くから息がかかる


加えられた力が強くなる当てられたクナイ


そして、増していく冷たい眼差し

山﨑さんは…口を開いた


「ねえ、」


『…っ!』


「…キミさ俺らのことなんだと思ってんの?」