駆けていく沖田さんの後を追いかけながら、僕はため息を吐いた。
《どうした、流唯》
いや、なんか実感が…
《だが、京の姿は見ただろう?》
うーん、そうなんですけど
まだ新撰組に入るっていうことに違和感がありまして…
《俺も未来の姿……現代の姿を見たとき、そう感じた。だが、直ぐ慣れるはずだ。流唯は適応能力がある》
ありがとうございます。
……そうだよね、誰でもそうなるはず
それに僕がこれじゃ、だめだよ
僕は必ず一矢の願いを…一さんを成仏させなきゃいけないんだから
「流唯さん?でしたっけ?んー…なんでもいっか……流唯さぁーーんっ!ついてきてくださぁーい!」
振り向いた沖田さんがそう言う。
いつの間にか立ち止まっていたらしい
てか、自己紹介まだでした
《流唯、行くか》
そうですね、一さん
『沖田さん、僕の名前あとで教えるね』
「お願いしますよ?僕は覚える気ありませんが、教えてくれなきゃ困ります」
それ教えても意味なさそうだけどね
てか、教えてあげても覚える気ないの?覚えろよ
「まあ、どうでもいいですね!行きますか!」
よくないけどね
沖田さんには何を言っても意味ないだろう
僕はなにも言わずに、沖田さんの後をついていくことにした