そして今日も私の学校生活は
終わりに近づく

「あとはHRがあるから
45分に全員席に座っているように!」

と言い、最後の教科の先生が
教室から出て行くと
一気に教室が賑やかになる

残りの10分間は、私達にとっては
なぁんにもない至福の時間なのだ
まぁ、本当は帰る荷物をまとめたり
部活着に着替えたりする時間なんだけれど。


「やっぱり、めるちゃんの部活着は何回見ても癒されますなぁ〜」

「やだ、さーちゃんったら。
変な顔しないの」

なんて言ってるけど、
私が褒めるととっても嬉しそうに
にこにこ笑ってるめるちゃんの笑顔で
もう一回癒されている

めるちゃんはテニス部で、
いつも半袖で部活をしているのに関わらず
全然焼けていない白い肌は
私が見ても羨ましい


地肌の色は、お腹とか見ると分かるらしいんだけど、私のお腹の色とめるちゃんのお腹の色じゃ、圧倒的にめるちゃんの方が白いんだろうなあ、、、なんて少し悔しがりながら


お腹を誰にも気づかれないようにさすったりしてた。

「なんだお前〜!もう腹減ったのかよ!」

なんて言ってくる、隣のうざ絡みしてくるバトミントン部の人の肩をちょっと強めに小突きながら。


「うおお、防具大きいねぇ!」

なんて私が後ろの席を振り返るとそこには真っ黒でどでかい袋がドーーンッ!と机の上に乗っている。

まこっちゃんは、なんと剣道部!
本当イケメン女子を貫くなあ、なんて思いながらもまこっちゃんが軽々しく防具を持ち上げて、彼女自身の机まで運んできた事に関心をする

「大丈夫か?今当たらなかった?」

とまこっちゃんの隣の席の女子に向かって心配をするとその女の子は、少し赤面をして、軽く頷いた

ほらね、女の子にももてちゃうんです。


「お前は、いいよなぁ、部活無くて」

またこいつかっと思いながら私は
自分の隣に体を向ける

「そうだよ〜でも家に帰ってやることがたくさんあるんですぅー」

「どうせ犬の散歩とかだろ」

「うるさいなあ!」

そう、私は世間一般的に言われる、
帰宅部なんです。

皆、青春とかしてあわよくば先輩とか後輩とかと仲良くしてる間、私は家にいるんです

まぁ、今、私達は中3だから先輩は
いない訳なんだけれども。


皆が最近そわそわしてるのも、
きっと最後の大会が近いからなんだろう。


ちょっぴりの羨ましさと寂しさで
心を落ち着かせて、山田先生が
教室に入って来るのとほぼ同時に
自分の席を整えた