「おはよう、櫻子。
今日も朝から幸せそうね」

一人での長い道のりの登校を終えて、
教室に入るとまず初めに声をかけてきたのは、とってもクールでかっこいい
私の大の友達の城田 誠(しろた まこと)


「まこっちゃんおはよう!」

私が、すこぶる笑顔で返事を返すものだからまこっちゃんは少し面白そうに口角をあげて私の頭をくしゃりと撫でた

まこっちゃんは、太陽に当たって更に輝いて見えるくらいの短髪の艶やかな黒髪で
背は、170近くあって運動も勉強も出来て、女の私からしても惚れてしまうくらいの超イケメン女子なのだ


そんなイケメン女子に撫でられた事を嬉しく思い、私は、満足気に席に着いた


「おはよう、さーちゃん」

私の事をさーちゃんと呼んできた可愛らしい透き通る声の持ち主は、
山岸 める(やまぎし める)
私の斜め前の席のツインテールがよく似合う女の子だ

「おはようっめるちゃんっ」

私が返事を返すと
嬉しそうに、にこりと微笑んだ
あぁ、本当に可愛い。
きっとこの笑顔を見るためだけに、
朝のこの時間、私の周りには男子が群がるのだろう




しばらくまこっちゃんとめるちゃんと駄弁っていると、時計の針と共に予鈴が鳴った


「じゃあ、朝の会を始めるぞー!
皆席に着けー!」




そう言いながら担任の山田先生が
ドアを開けて教室に入ってくると、私の周りにいた男子達は満足そうに自分の席に着き、私はやれやれと思いながらも先生の指示に従った。