部屋の中は、シンプルと言うより何もない。

備え付きのクローゼットが壁に張り付き、大きいテレビとその前に7人は座れそうなソファ。


対面カウンターキッチンも、置かれている物がない。


瀬川さんは、冷蔵庫から缶ビールを取り出して一本を私に手渡しながら自分のを片手で開ける。


「わ、私ミセイネンです。」

受け取ってしまったものの飲んだ事のない、大人の飲み物は困る。


分かってて渡したのか、クスッと笑うとビールと交換に差し出したペットボトルのオレンジジュース。


いつの間に。


「顔で語るって、まんまだな。」