ずっと握っていた指は、私と同化したように今のいままで忘れていて、咄嗟にパッと離す。 男の子は一瞬私を振り返って、解放された指をパーカーのポケットに入れた。 デスクに座って黙ったままの人は、それが合図のように、引き出しから何かを取り出して男の子に渡す。 ……アイス?? あの冷たい、溶ける食べ物。 それは他のアイスより少しお高めのやつ。 男の子は、それを三つ受け取りそれを上に掲げて回る。 「ちょー高いんだコレ!」 ここで食べていい?と聞く男の子に、きっぱりと告げる。 「姉貴の所で食え」