「弘にもやらせたかったぜー。あの女、顔は綺麗だけど、胸はないし、あそこはイマイチやしー…とにかく最悪だぜ」

半ば、どうしようもないっていう顔を見せながら、弘は晃の話を聞いている。

「…おいおい。あんまり無茶するなよー。」

笑いながら、弘は言うと、ブランディのグラスに口をつけた。

弘と晃は、昔から仲が良い友人だ。

希代の女たらしで、女を物としか考えない晃と違い、

弘は真面目で、仕事も裁判所勤務。

法律を遵守するのなら、晃のような男とは縁を切るべきだが、

弘は、自分が晃のストッパーとして、歯止めを効かせないといけないと、使命感に似た感情を抱いていた。

もともと、昔から晃と仲が良いと言うのもあるが、腐れ縁的な関係でもある。

実際、男の弘にはなんら害はない。むしろ、良いやつだ

ただし、女の子に対してそうではないが…