コンコン!






「すみません!飯倉杏の母ですが...」




その時、保健室のドアが勢いよく開き...


切羽詰まったような中年の女性が入って来た。





「あ、あんず!」



俺の前のベットで眠るあんちゃんを見て、驚いたような顔をした。







「杏...」


あんちゃんの頬に触れながら困ったような顔をする。






「あの、すみません。

あんず...さんのお母さんですか?」




俺が声をかけると、はい、と返事をした。







「あんずさん...少し走っちゃって...。

発作起きたようなので、一応...保健室に...」



すると、あんちゃんのお母さんは、はぁ...とため息をついた。






「はしゃぎすぎたのね...。

最近、笑顔が多かったのも良かったけど」



困りながらも、あんちゃんに微笑むあんちゃんのお母さん。