「あんちゃん...俺も行きたいなぁ〜」




すると、私の頬に ぷにぷにする感触。

隣から突然湧いてきたのは...




「淡那君!?」


私の机に顎をのせ、私の頬をぷにぷに。





「え、えっとぉ.....」


ちらっと菜々花ちゃんを見ると、ニヤニヤニヤニヤ...。



なんか、私達の事を楽しんでいる菜々花ちゃん。




「淡那君いたら...落ち着けない...」



少し小声で言うのには訳が...。


女子達が遠くから私へ痛い目線。




淡那君は それに気にもせず、グイグイ私に近づいてくる。



「...んじゃあさ、


幾斗と晴も連れてこうよ?」




「はぁ〜!?」




その時、菜々花ちゃんの言葉に いち早く反応したのは 廊下に立っていた晴君。



いつのまに...?


って...晴君...裏の顔が出ちゃってるよ。



他の女子生徒もいるのに。




私が じと...っとした顔をしたからか、晴君は表の顔に素早く変えた。


「僕、行かないよ?」



ニコッとしたその顔と声は、可愛らしくていいのに...。





「じゃあ〜 ママに次の仕事も お願いしとくね?」



不敵に笑んだのは菜々花ちゃん。


その瞬間、晴君の顔が引き攣る。




「てめぇ...せこいんだよ」



可愛く笑っているのに相応しくない低い声。


なんか...大変そうだなぁ〜。






「よしっ、決定ね♡」



いえーいと言う菜々花ちゃんに、私はつられて喜んだ。