「飯倉さーん? おはよっ!」





教室につき、席に座ろうとすると後ろの席の岡部さんが声をかけてくれた。




手にはなんだか分厚い小説が...。



「あ、おはよう!」




あ、この会話、何回も想像した。



病院生活だった私にとって、憧れの会話。




「おはよう」「バイバイ」


それを言い合える友達って素敵。


私、今それを叶える事が出来てるんだ。





嬉しくて、胸がポカポカするよ。








「そういえば、昨日は大丈夫だった?」


岡部さんが、思い出したように声を上げた。




あ...発作、の事かな?




この場で倒れそうになったもんね。




発作の事...病気の事は、皆には内緒。



まぁ...淡那君は知ってるけど...。



「う、うん!

ごめんね、心配かけちゃって!」




私が 手を合わせながら言うと、岡部さんは ニコニコとした。





はぁ...上から見ても下から見ても。

岡部さんって綺麗だなぁ...。


こんな人、素敵な彼氏が狙わないわけないよね。