空白の3日間

その時、女性が、
ボクシングでKOされて膝から落ちるに崩れて、泣き叫んだ。
男性が女性を
抱きしめながら涙声で語り始めた。

「判りましたか・・・・・・・・・・・実は、・・・・・・・・・・・」

その瞬間、あの
タクシー運転手が
言っていた場所だとわかった。
すぐに頭の中を仕事だと切り替えて、

「中を拝見します」
と言いドアのノブを回した。
ドアが開くと同時に強烈な死臭の匂いが鼻の奥に入り込んだ。
部屋の電気をつけた瞬間、呆然とした。
全て家具が血のシャワーを浴びたような状態であった。
その光景は、今までいろんな現場を見てきた中でMAXレベルだった。
一時的にパニックになりそうだったが、冷静なり振り向いて二人に言った。

「失礼ですが、これは、普通の清掃の料金じゃないですよ。特殊清掃ですから
料金が上がりますが、いいですか?」

二人は、頷いた。
本来は、個人的な事は、聞かないが、
今回、この現場を
見て、後々いろんな面で障害が出ると困るので、何が
あったかの事情を
聞いてみた。