空白の3日間

部屋の明かりを
付けて中に入った。中に入るほど、何かに吸い込まれる
ような気がし、
前頭葉が締め付けられ、肩に何かが、乗しかかる重さを
感じた。
頭では、行かないといけないと思うけど、

「身体が前に行くな~」

と叫んでいるようである。

人間の本能の危険
信号が、身体に
訴えているような
感覚である。
二人の後を後ろから付いていった。
奥のリビングに
繋がるドアを開ける前に唐突に一言、
聞いた。
「ここ、誰か死んでいませんか?」

この商売をやって
いると匂いですぐ
わかる。汚い部屋の悪臭か?死体の悪臭か?
二人は、ゆっくり
振り向き固まって、動かなくなった。