「あの、これは一体どういう事ですか?」
ナツキとノアが買い出しから戻ってくると、既にシノミヤとリュカが本部へと戻って来ていた。
どうやら無事に見つけ出したという事なのだろう。羽柴の兄、恐怖心も勿論あるものの純粋な興味の方がナツキの中で上回っている。
その人物はソファーに座っていた。
葉巻を口に咥えて足を組んでは、まだ声変わりもままならない声の客人からナツキは迎え入れられた。
「おう!遅かったのう。お前さんが、新人のアンラッキー高校生か。いやあ、今回は災難じゃったのう。わはははは!」
……。いや、まずは目の前の状況を整理するべきだ。シノミヤとリュカは確か、西部支所長である羽柴の兄を探しに向かったはずだ。
そして、今目の前にいるのは……綺麗な銀色の髪をした小学生ぐらいの男の子。
少し長めの髪だが、羽柴と同じく癖っ毛で碧眼。同じ遺伝子だというのも納得だが問題は……。
「羽柴さん、息子さんが居たんですね」



