「じゃあ、ノアは?」




「ノンたんは、アリちゃんよりも特殊なんだ。ボクもノンたんの実験の時に立ち会った訳じゃないから、詳しくは分からないけど……タイプだけは、教えて貰ったよ。ノンたんは、喰魚(くうぎょ)って種類なんだ」




「喰魚?」




聞いたこともない名前である。何かの魚の種類という事だろうか?



ナツキは復唱しつつ問いかけると、ますますリュカの表情はどこか複雑な微笑みを張り付けていくばかりだ。




「うん。ほら、おとぎ話でもあるでしょ?人魚姫、とかさ。ああいう類だと思ってくれれば良いよ。いくつか、マーメイドタイプは居るんだけど、ノンたんは特別だって前の管理者が言ってたんだよ」