いつもの場所で三人は押し黙っていた

祐二が死んだ事で三人の息子は全員死んだ事になる

坂本の脅迫の対応策として伊藤が一つの案を持ってきた

笹島と佐伯は納得しかねる内容だったが二人とも良い考えは浮かばなかった


伊藤の案は坂本から盃を受け坂本の舎弟になるというものだった


しかし


「伊藤よ、その案は俺と佐伯の持ち出しが多すぎないか元々お前のせがれのせいだぞ」

笹島が口を開いた


佐伯と笹島は仮にも企業の代表だ、その二人が舎弟になると言う事は事実上企業舎弟だ

会社の実権は坂本が握る事となる

伊藤は地位的なリスクは有るがそれは二人も同じ事だ伊藤の場合公人としてすこし

名誉的立場は高いと言えたが二人が納得できるほとでは無かった

原因がだれに有るかも当然納得出来ない事の一つだ


しかし三人が舎弟になる事によって坂本の得るものは多かった

豊富な資金力と警察の裏情報を同時に手に入れる事になる

協力者と舎弟は立場がまるで違うからだ